― 家計・やりくり編 ―

Q1. 共働きの家計管理方法は?
Q2. お金を貯めるポイント

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Q1. 共働きの家計管理方法は?

  結婚して一年が経ちます。マイホームが欲しいのですが、なかなかお金が貯まりません。どのように家計を管理したらいいですか?今は、夫が家賃と光熱費を、私が食費や雑費などを担当し、それ以外はそれぞれが管理しています。


A.

  共働きの夫婦が増えていますが、2人分の収入があることで気が緩むのか、妻が専業主婦である家庭より貯蓄ができないケースも少なくありません。それぞれがバラバラにお財布を持つことで、(家計管理ではなく)お小遣い管理にとどまってしまっている人が多いのではないでしょうか。


共働き家庭の家計管理の方法は、大きく分けて3つあります。
  1. 夫の収入だけで生活し、妻の収入は貯蓄に回す。 (お財布 1つ)
  2. 夫婦共通の「家計財布」を作る。 (お財布 3つ)
  3. 夫婦別々に管理する。 (お財布 2つ)



<1. 夫の収入だけで生活し、妻の収入は貯蓄に回す。 (お財布 1つ)>は
  ・ 夫の収入が多い
  ・ 夫がお金の管理が苦手
  ・ 子どもが産まれたら、妻が仕事を辞める
…というカップル向け。最低でも妻の収入分は貯蓄できるので、ばっちり貯められます。



<2. 夫婦共通の「家計財布」を作る。 (お財布 3つ)>は
  ・ 夫婦の収入が同じくらい
  ・ ずっと共働きを続ける
…というカップル向け。基本はそれぞれの財布なので独立性を保てる一方、家計口座で全体的なお金の流れを管理できるため、家計の問題点を把握できます。また家族のライフプランに合わせて計画的にお金を貯めやすいなどのメリットもあります。



<3. 夫婦別々に管理する。 (お財布 2つ)>は
  ・ マイホーム購入などの共通の目的がない
  ・ 夫婦でもお金の問題は別と考える
…というカップル向け。ご質問のように夫婦で費目別に分担するケースが多いようです。生活費を分担する点で<2>と似ていますが、全体で管理しないため、家計のどこに問題があるかわからず、ザル家計になってしまうこともあります。夫婦ともにしっかりお金の管理ができないと、収入が多いぶん生活レベルばかり高くなってしまって、お金が貯まりません。


  夫婦だからといって、必ずしもお財布を一つにする必要はありませんが、ひとつの家族として暮らしているなら、家計の全体を見渡せるようなしくみを作っておきましょう。


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Q2. お金を貯めるポイント

  現在は独身ですが、将来結婚を考えています。しかし、なかなかお金が貯まりません。どのようにすればお金が貯まるようになりますか?


A.

  お金を貯めるのは容易ではありませんよね。また、お金が貯まらない自分を、意志が弱いとかダメな人間だとか責めることはよくあることです。しかし、自分を責めてしまう前に、自分のお金を狙っている社会の仕組みについて考えてみませんか。


たとえば…
  ・ バーゲンやセールで、安いからといって要らない物まで買ってしまう。
     ⇒ 安く買って得したいと思う心理を突いて購買意欲をそそる。
  ・ クレジットカードで物を買う。
     ⇒ 今買えないようなら、近い将来も買えない。
  ・ 携帯電話の有料コンテンツを申し込んだまま、見直さない。
     ⇒ 不必要であっても、解約が面倒でそのまま、なんてことは多い。
  ・ 宝くじやギャンブルで稼ごうとする。
     ⇒ 不確定要素の高いものは、娯楽と割り切ることが必要。
  ・ 欲しいものを即決して買ってしまう。
     ⇒ 衝動買いした後の後悔をなくす。欲しいと思っても一か月我慢してみる。


  世の中は私たちがお金を使うように使うようにと仕組まれているようです。その仕組みを自分で理解し、流れに流されないようにすればお金は貯まります。日頃の習慣を見直して支出を減らせば、お金を貯められるようになります。そして、その分を貯蓄することが重要です。貯蓄する場合には、銀行口座からの”自動引き落とし”や”給与天引き”を利用すると、機械的に貯まりますので、ぜひ利用してみましょう。


  貯蓄には、リスクの高い金融商品からリスクのないものまで幅広くありますが、自分のリスクの許容度に応じて金融商品を選ぶようにしましょう。(伊田 賢一)

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